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2025年8月27日

50代で歯がない方の治療法とは?費用と選び方も解説

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目次

「失った歯を補う治療法を知りたい」

「食事や会話がしにくいため改善したい」

「50代からでも治療できるのか知りたい」

50代の方で歯がない方のなかには、上記のようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

50代で歯がない方でも、インプラントやブリッジ、入れ歯などの治療で歯を補えます。この記事では、50代で歯がない方の治療法や費用、自身に合った治療法の選び方を解説しています。

50代でこれ以上歯をなくさないためのポイントや、歯科医院の選び方もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

50代で歯がなくなる原因

50代で歯がなくなる原因は、以下の4つです。

  • 歯周病を患っている
  • 虫歯がある
  • 外傷で破折する
  • 全身疾患を患っている

1つずつ解説します。

歯周病を患っている

歯がなくなる原因の1つは、歯周病です。歯周病は細菌感染で歯茎が炎症を起こし、進行すると歯を支える骨が溶けていきます。やがて歯がグラグラになり、自然に抜けてしまう場合も。

ある調査では、歯を失う理由の1位が歯周病でした。とくに50代は歯周病が進行していても気づきにくいため、注意が必要です。定期的な検診と早めの治療を心がけましょう。

参考元:第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書|公益財団法人 8020推進財団

虫歯がある

虫歯が進行すると抜歯が必要になる場合があります。初期の虫歯は痛みが少ないため、気づかずに放置してしまう人も多いです。重度になると歯の神経を蝕み、歯の根に膿がたまり腫れる場合もあります。さらに進行すると、顎の骨まで細菌が広がり、ほかの歯や体全体に悪い影響を与える場合も。

虫歯は早期に発見し、すぐに治療するのが重要です。

外傷で破折する

転倒や事故で歯が折れると、歯を残すのが困難になり、抜歯が必要な場合があります。とくに根の部分まで割れると、そこから細菌が入って感染しやすいため、深い亀裂は治療が難しく、抜歯せざるを得ない場合がほとんどです。

スポーツ中のぶつかり合いや、日常のつまずきなど、思わぬ場面で歯が破折する場合があります。日ごろから口元を守る意識を持つのが大切です。

全身疾患を患っている

糖尿病や骨粗しょう症は、歯が抜けやすくなる原因です。たとえば糖尿病は、体の抵抗力が落ちて歯周病が悪化しやすいです。また骨粗しょう症の薬のなかには、抜歯後に顎の骨が壊死しやすくなる副作用があるものもあります。

全身の病気と口の健康はつながっています。持病がある方は、歯科治療をおこなう前に必ず医師と相談しましょう。

歯がない状態を放置するリスク

歯がない状態を放置すると起こり得るリスクは、以下の10つです。

  • 向かいの歯が伸びて噛み合わせがずれる
  • 両隣の歯が倒れ込み歯並びが悪くなる
  • 顎関節症や頭痛を引き起こす
  • 見た目に自信が持てなくなる
  • 歯を支える顎骨が痩せていく
  • 顔の歪みがシワやたるみを深くする
  • 胃腸に負担がかかる
  • 食事の偏りが糖尿病や高血圧のリスクを高める
  • 息が漏れて発音が不明瞭になる
  • 噛む刺激の減少が脳や記憶力の低下につながる

それぞれ解説します。

向かいの歯が伸びて噛み合わせがずれる

歯がないまま放置すると、噛み合っていた反対側の歯が空いた場所に向かって伸びてしまい、噛み合わせがずれるリスクがあります。上下の歯は、互いに接触することで位置を保っているため、片方がなくなるともう一方が動き出すのです。

この変化により、噛み合わせ全体が崩れてしまい、食事や発音に悪影響が出る場合もあります。歯が1本でも抜けた場合は、放置せず早めの対処が必要です。

両隣の歯が倒れ込み歯並びが悪くなる

抜けた歯の両側にある歯は、空いた隙間に向かって倒れ込む場合があります。歯は隣り合う歯と支え合って並んでいるため、1本抜けるだけでも歯列全体のバランスが崩れるおそれがあります。

この状態になると、歯が傾いて食べ物が詰まりやすくなったり、歯磨きしにくくなったりと、さまざまな支障がでやすいです。

顎関節症や頭痛を引き起こす

歯がないことによって噛み合わせがずれると、顎の関節や筋肉に負担がかかり、顎関節症や頭痛を引き起こす場合があります。歯がないことで、噛む位置が偏ると顎がゆがんだ動きを強いられ、口の開閉時に音が鳴ったり痛みが出たりする場合も。また、筋肉がこることで肩や首の不調、緊張型頭痛などの症状も現れやすいです。

歯がない状態を放置するのは、口腔内だけでなく全身の健康に悪影響をおよぼしかねません。

見た目に自信が持てなくなる

歯がない状態は、見た目の印象を損ね、自分に自信が持てなくなる原因になります。前歯を失うと口元を隠したり、笑うのをためらうようになったりする人も少なくありません。

結果的に、外出や人と話す機会を避けるようになり、気持ちも落ち込みがちになります。歯の見た目は気持ちにも影響を与えるため、心の健康を守るうえでも早めの治療が大切です。

歯を支える顎骨が痩せていく

歯がない状態が続くと、噛む力が顎の骨に伝わらず、骨が痩せていく可能性があります。骨は適度な刺激を受けることで保たれますが、歯がない部分は使われていないと判断されて、だんだん骨が吸収されてしまいます。

顎の骨が痩せると、将来インプラント治療が困難になったり、入れ歯が合わなくなったりする場合もあるため、早めに歯科医師へ相談しましょう。

顔の歪みがシワやたるみを深くする

歯がないまま放置すると顔のバランスが崩れ、シワやたるみが目立ちやすいです。歯は口周りの筋肉を内側から支える役割があり、支えがなくなると頬がこけたり、口元がへこんだりするおそれがあります。

顔の歪みは見た目も老けた印象になりやすく、気持ちまで沈んでしまう方もいるため、早めに治療をおこないましょう。

胃腸に負担がかかる

歯がないと食べ物をよく噛めず、塊のまま飲み込みやすいため、胃腸に負担がかかりやすいです。咀嚼が不十分なままだと、胃は消化に時間がかかり、エネルギーを多く消耗するおそれがあります。

その結果、胃もたれや消化不良になりやすく、体全体の不調にもつながる場合も。歯は、健康的な食生活のためにも必要な役割を担っています。

食事の偏りが糖尿病や高血圧のリスクを高める

歯がないと硬いものを避けがちになり、柔らかくて食べやすい炭水化物に偏るおそれがあります。野菜や肉を避けるようになると、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすいです。

栄養が偏った食生活が続くと、糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが高まります。歯がない状態を放置するのは、口や体全体の健康とも深く関係しています。

息が漏れて発音が不明瞭になる

歯がない状態では、息が漏れて言葉が不明瞭になりやすいです。とくにサ行やタ行は、舌を前歯の裏などに当てて発音するため、歯がないと空気の流れをうまく調整できません。そのため滑舌が悪くなり、話すことへの自信を失ってしまう人もいます。

歯がない状態は発音が不明瞭になり、対人関係にも影響が出る場合もあるため、歯がない状態を放置せず、お気軽に歯科医師へご相談ください。

噛む刺激の減少が脳や記憶力の低下につながる

歯がないと噛む回数が減り、脳への刺激が弱まって記憶力の低下につながります。噛む動作は、顎の筋肉を使いながら脳の血流を促す働きがあり、脳の活性化に役立っています。たとえば歯が多く残っている人ほど、認知症の発症リスクが低いという研究もあります。

しっかり噛める環境を保つのが、脳の健康維持には欠かせません。

参考元:歯科から考える認知症予防への貢献

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50代で歯がない方におすすめの治療法

歯がない方におすすめの治療法は、以下の3つです。

  • インプラント
  • ブリッジ
  • 入れ歯

1つずつご紹介します。

インプラント

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、上に人工の歯を取り付ける治療法です。しっかりと固定されるため、自分の歯のように自然に咀嚼ができるため、食事中の不安も少ないです。

ブリッジのように周囲の歯を削らずに済み、ほかの歯への負担も少ないのが特徴です。見た目の仕上がりも自然で、違和感を覚えにくい点も魅力です。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両側の歯を使って人工歯を固定する方法です。取り外す必要がないため、装着したままで日常生活が送れます。比較的治療期間が短く、保険適用の素材で費用を抑えることも可能です。

ただし、支えにする歯を削らなければならないため、健康な歯への負担は避けられません。

入れ歯

入れ歯は、複数の歯を失った場合に有効な取り外し式の治療法です。健康な歯を削る量も少なく、保険適用であれば費用を抑えて作れます。

近年では、金属のバネが見えないタイプや、装着感が良い自費診療の入れ歯も登場しています。入れ歯は、外科手術が不要で身体への負担が少ないのも特徴です。

ただし、毎日の手入れが必要で、慣れるまでは違和感を覚える場合もあります。

【早見表】各治療の費用を比較しよう

以下は、インプラント、ブリッジ、入れ歯の費用を表にまとめたものです。


 

費用(歯1本あたり)

インプラント

約30万円~50万円

ブリッジ(保険適用)

約2万円~3万円

ブリッジ(保険適用外)

約5万円~15万円

部分入れ歯(保険適用)

約5,000円〜15,000円

総入れ歯(保険適用)

約1,5000円

部分入れ歯(保険適用外)

約10万円~50万円

総入れ歯(保険適用外)

約20万円~50万円

費用は歯科医院によって異なるため、詳細は歯科医院にお問い合わせください。

関連記事:歯がないところに歯を入れる方法とは?治療法の選び方と費用、注意点を解説

自分に合った治療法を選ぶポイント

自分に合った治療法を選ぶポイントは、以下の4つです。

  • 見た目や噛み心地を重視したい
  • 費用を抑えたい
  • 外科手術を避けたい
  • 治療を早く終えたい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

見た目や噛み心地を重視したい

見た目の自然さとしっかり噛める感覚を求める方には、インプラントがおすすめです。人工の歯根を顎の骨に埋め込むため、装着後の安定感が高く、硬い物でも不安なく噛めます。ずれや違和感も少なく、会話中に気になることもありません。

インプラントは、見た目も本物の歯のように美しく仕上がるため、自然な笑顔に自信を持ちたい50代の方におすすめな治療法です。

費用を抑えたい

費用をできるだけ抑えたい方には、保険が使える入れ歯やブリッジがおすすめです。とくに部分入れ歯は費用を抑えながら歯の機能を補えます。

インプラントの自費治療を希望する場合でも、医療費控除の制度を活用すれば一部の費用が戻ってくる可能性があります。

また、当院では、デンタルローンも利用可能なため、毎月の支払の負担を軽減した施術が可能です。

外科手術を避けたい

手術を避けたい方には、入れ歯やブリッジなどの外科手術が不要な治療法が向いています。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む手術が必要ですが、入れ歯やブリッジは歯型を取ったり、隣の歯を削る処置で済みます。

治療を早く終えたい

短期間で治療を終えたい方には、入れ歯やブリッジがおすすめです。これらの治療は歯型の採取から完成までが早く、数週間で新しい歯が使えます。

一方、インプラントは骨との結合期間があるため、完了までに数カ月以上かかるのが一般的です。早く食事や会話を楽しみたい方は、まず歯科医師と相談し、自分に合った治療法を見つけましょう。

50代でこれ以上歯をなくさないためのポイント

50代でこれ以上歯をなくさないためのポイントは、以下の4つです。

  • 丁寧に歯磨きをする
  • 規則正しい食生活を心がける
  • 禁煙する
  • 定期的に歯科医院で歯科検診をおこなう

1つずつ解説します。

丁寧に歯磨きをする

丁寧な歯磨きは、50代の歯を守るうえでの基本です。毎日しっかりと歯垢を落とすことで、虫歯や歯周病予防につながります。とくに、歯と歯茎の境目や歯の間には汚れが溜まりやすいため、歯間ブラシやフロスを併用するのが効果的です。

また、フッ素入りの歯磨き粉を使うと、歯の表面が強くなり、虫歯に負けない健康な歯を育てるのに役立ちます。

規則正しい食生活を心がける

規則正しい食生活は、歯をこれ以上失わないために欠かせません。甘いお菓子や飲み物を控えることに加え、食事の時間を決めて間食を減らす工夫が必要です。砂糖は虫歯の原因菌のエサになります。だらだらと食べ続けると、口腔内が酸性に傾き、虫歯ができやすいです。

栄養バランスの良い食事を心がけ、歯だけでなく体全体の健康にもつなげましょう。

禁煙する

50代で歯を守るには、禁煙が重要です。たばこに含まれるニコチンは、歯茎の血流を悪くし、歯周病の進行を早めます。また、ニコチンによって免疫力も下がるため、細菌への抵抗力が弱くなり、歯茎の腫れや出血が起こりやすいです。

歯のメンテナンスをしても、喫煙していると効果が出にくい場合があるため、健康な歯と歯茎を保つために、まずは禁煙を始めましょう。

定期的に歯科医院で歯科検診をおこなう

定期的な歯科検診は、歯を長持ちさせるうえで欠かせません。年に1〜2回の通院で、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療が可能です。

歯科医院では、歯の表面に付着した歯石の除去や、歯茎の状態のチェックなど、自分では気づきにくい問題も見つけてもらえます。希望すればフッ素塗布などの予防処置も可能です。

痛みが出てからではなく、定期的に歯科医院で口腔内をケアしましょう。

歯科医院選びのポイント

歯科医院選びのポイントは、以下の3つです。

  • 50代以降の悩みに寄り添う丁寧なカウンセリングがある
  • 50代以上の治療実績が豊富な歯科医院を選ぶ
  • 通いやすく、安心できる設備・環境が整っている

それぞれご紹介します。

50代以降の悩みに寄り添う丁寧なカウンセリングがある

50代の歯科治療では、丁寧なカウンセリングをおこなう歯科医院を選ぶのが大切です。年齢を重ねると、ブリッジの劣化や歯周病の進行など、複雑な口内トラブルが増えてきます。そうした悩みに親身に向き合い、専門用語を使わずに説明してくれる歯科医師であれば、治療に対する不安も和らぎます。

1人ひとりの生活背景や希望を理解したうえで、適切な治療法を提案してくれる歯科医院を選びましょう。

50代以上の治療実績が豊富な歯科医院を選ぶ

安心して治療を受けるには、50代以上の患者を多く診てきた実績のある歯科医院を選ぶのが安心です。年齢を重ねると、インプラントや入れ歯、歯周病など、さまざまな治療が必要になる場合があります。

豊富な経験がある歯科医院なら、持病への配慮や加齢による変化にも柔軟に対応してくれます。公式サイトに自分と同年代の症例が掲載されているか、事前に確認してみましょう。

通いやすく、安心できる設備・環境が整っている

継続した治療を受けるには、通いやすく設備の整った歯科医院を選ぶのが大切です。駅近や駐車場の有無だけでなく、バリアフリー設計かどうかも確認しましょう。

また、清潔で落ち着いた院内環境や、プライバシーが守られる個室診療室があると、リラックスして治療を受けられます。50代からの歯科治療は長期にわたる場合もあるため、快適に通える環境は、継続的な治療をおこなうのに重要です。

まとめ

50代で歯がない状態でも、インプラントやブリッジ、入れ歯など、自身のニーズに合った正しい治療を受けた場合、食事や会話の楽しみを取り戻すのは十分に可能です。

必要なのは、自分の悩みや希望をしっかり聞き、信頼できる説明と治療をしてくれる歯科医院を見つけることです。

当院では、高度なインプラント治療の症例数も豊富で、丁寧で分かりやすいカウンセリングを心がけております。まずはお気軽に歯科医師へご相談ください。

奥田幸祐

監修者

おくだ歯科 院長

奥田 幸祐(オクダ コウスケ)

プロフィール

歯科医師として歩みを始めたときから、インプラント治療における様々な症例に対応し、他院で治療ができなかった難症例も数多く治療してきました。自身が日々研鑽を積むだけでなく、多くのドクターにインプラント治療の指導も行っています。この豊富な経験と実績で、皆様に寄り添い難症例にも対応してまいりますので、お悩みの方は是非一度当院にご相談ください。

経歴&職歴

  • 平成17年:朝日大学 歯学部 首席で卒業
  • 平成17年〜24年:付属病院、開業医勤務
  • 平成25年:おくだ歯科・矯正歯科 可児市広見にて開業
  • 平成27年:医療法人化 医療法人ALESおくだ歯科・矯正歯科
  • 平成27年:厚生労働省認定 歯科医師 臨床研修指導医 取得
  • 令和5年:日本顎咬合学会 嚙み合わせ認定医 取得
  • 令和5年:特定非営利活動法人 放射線学会 CBCT認定医 取得