若くして歯がない
歯を失ってしまった方へ

若いのに歯がない・歯を失ってしまってしまった歯は食事をするうえで欠かせない重要な器官ですが、生活習慣や事故などの理由で失うことがあります。
歯を失うと人の視線が気になって人前で笑いづらいなど、生活や対人関係にも影響を及ぼす場合があり、高齢の方だけでなく若い方にも起こることがあります。

若いのに歯がなくなってしまう主な原因

歯周病

歯を失う原因の第1位です。毎日歯磨きをしないと歯に細菌の塊である歯垢(プラーク)がたまり、歯茎が炎症を起こす歯肉炎を引き起こします。
特徴的なのは、歯周病や歯肉炎はほとんど自覚症状がないまま進行する点です。
歯茎の腫れや痛み、歯がぐらつくなどの自覚症状が現れる頃には、歯を支える骨(歯槽骨)が細菌に溶かされ、骨の破壊が広がる前に歯を抜かざるを得なくなります。

虫歯

歯がなくなってしまう原因の第2位であり、若い方の場合は歯周病よりも虫歯が原因であることが多いともいわれています。
虫歯の原因も歯垢で、歯の表面を覆うエナメル質やその下の象牙質も溶かします。自覚症状が出にくいという点も歯周病と同じで、放置し続けて歯が溶け、根っこ(歯根)だけになってしまうと歯槽骨が虫歯菌に感染してしまうため、歯を抜かざるを得なくなります。
また、歯が残っていても歯の根っこにたまった膿が骨を溶かし、骨髄炎等の病気になる可能性があるため、やはり抜歯しなければならなくなります。

歯が欠けた・折れた

歯が抜ける主な原因の第3位です。固いものを噛んだために欠けることもありますが、歯ぎしりや食いしばりなどが原因で歯がダメージを受け、欠けたり折れたりする場合があります。
歯の根元まで割れるなど、破損が大きい場合は修復や温存が難しいため抜歯になります。また、破損が少なくても虫歯などで神経を抜いている歯はもろくなっているので、抜歯せざるを得なくなります。

歯が抜けたまま放置するのは危険!?

「抜けたのは目立たない場所の歯だから」、「抜けても気にならないから」、「1本だけだから」といった理由で、歯が抜けてもそのまま生活している方がいらっしゃいます。しかし放置しているとさまざまなトラブルの原因となる可能性がありますので、お早めに可児市にある歯科医院(歯医者)・おくだ歯科・矯正歯科へご相談ください。

咬み合わせが崩れる

歯が抜けたままだと、抜けた歯の両隣の歯が空いたスペースに向かって横に傾いていき、全体の歯並びが崩れていきます。そうなると咬み合わせのバランスも崩れてしまいます。

全身への悪影響

咬み合わせのバランスが崩れると肩こりや頭痛などの原因となります。肩こりや頭痛が長期化すれば頭部または全身のバランスを崩します。咬み合わせが悪くなったことでよく噛めなくなり、消化不良を起こすなど健康への悪影響を引き起こします。

顔の見た目の変化

歯並びが崩れ、咬み合わせのバランスが悪い状態を続けていると、顔の輪郭や見た目が変わる、口元が歪むといったことが起こる場合があります。

残りの歯の寿命も縮める

歯が抜けたスペースがあることで、ものを噛む力がうまく分散されず偏り、いずれかの歯にだけ大きな負荷がかかる場合があります。また、抜けた歯と対合する歯も噛み合う歯を失うことで、空いたスペースに向かって伸びて出てきてしまうことがあります。
偏った力が加わり続けた歯がすり減る、歯根がやせて抜ける原因になります。

歯を失ってしまった場合の3つの治療方法

ブリッジ

ブリッジなくなった歯の両隣の歯を削って支柱にし、橋渡しする形で人工の被せ物(クラウン)をはめ込む方法です。複数の歯を失っていても、失った歯の両側に歯があればできる治療です。

メリット
  • 残っている歯の寿命を延ばすことができる唯一の方法である
  • 保険が適用可能で安価に治療できる
  • 歯に固定する治療法なので、噛む時の違和感が少ない
  • 治療回数が少なくすむ
  • 外科治療を受けたくない方に向いている
  • 審美性が高い
デメリット
  • ブリッジの支柱となる両隣の歯を大きく削らなければならない
  • 支柱となる両隣の歯のケアが難しく、歯周病になりやすい
  • 支柱となる歯に負担がかかり割れやすい
  • 支柱となる歯の寿命が短くなる

インプラント

インプラントなくなった歯のあった部分の顎の骨に外科手術で金属製の歯根を埋め込んで、その人工の歯根の上に人工歯を被せるという治療法です。

メリット
  • 他の健康な歯を削ったり、負担をかけたりしない
  • しっかり顎の骨に固定されるため、噛む時の違和感が少ない
  • 取り外ししなくてよい
  • 歯根も歯も人工物なので虫歯にならない
  • 審美性が高い
デメリット
  • 治療期間が約3か月以上と長期間になる
  • 外科手術が必要となる
  • 保険が適用できず高額である

入れ歯

入れ歯取り外しができる人工の歯を作り、隣接する歯にクラスプという留め具を付けてはめ込みます。部分的に失った歯を補う「部分入れ歯」と、全ての歯を失った場合に使う「総入れ歯」があります。

メリット
  • 保険が適用可能で安価に治療できる
  • 治療回数が少なくすむ
  • 他の健康な歯を削る量がブリッジより少ない
  • 外科治療を受けたくない方に向いている
  • 多数の歯を失ったケースにも対応できる
デメリット
  • クラスプをはめているのが見えるので、見た目が気になる
  • 歯茎や周辺の歯との間に食べかすがたまりやすい
  • 噛む力が弱く、違和感がある場合がある
  • 総入れ歯の場合は歯茎にはめ込むため、歯茎が痛い
  • クラスプをかけている歯の寿命が短くなる

歯を失う前にやるべきこと

虫歯治療・根管治療

虫歯を放置せずきちんと治療することが大切です。初期に治療すれば歯を大きく削らずに済みます。
しかし治療が遅れてしまうと歯の大部分を削る必要があり、根っこしか残らない場合があります。こうなると抜歯を勧められることがありますが、歯の根っこだけでも残せる治療があります。

虫歯が進行して死んだ神経を取り除いて歯の根っこを洗浄・消毒し、薬剤を詰めて再び細菌が繁殖しないようにする「根管治療」というものです。歯の根っこが残っているので、治療後には被せ物をすることができます。

歯周病治療・再生療法

歯周病は歯を支えている歯槽骨などの組織を溶かして(骨吸収)、歯がぐらつき抜ける原因となります。
ほとんどの場合、溶かされた歯槽骨は歯周病が治っても元には戻りませんが、歯槽骨などの組織を再生する治療法があります。一時的に歯肉を切開して溶けてなくなった組織が回復するためのスペースを作り、組織誘導薬剤を歯の周りのスペースに注入して歯肉を戻し密閉する「再生療法」という方法です。
約1年で組織誘導薬剤が歯槽骨などの組織を再生し、歯の安定性を取り戻せます。

若くして歯を失ってしまった方に伝えたいこと

若くして歯を失ってしまった方に伝えたいこと歯を失ったまま放置せず、きちんとご来院ください。治療することでお口から全身の健康をサポートさせていただきます。
歯を失った原因が虫歯や歯周病であれば、歯科衛生士による歯磨きの指導などで日常の口腔ケアを改善します。また、1~3か月に一度ご来院の上クリーニングを受けていただき、定期的にお口のメンテナンスを行います。
定期的に歯の状態をチェックすることで、虫歯や歯周病等のトラブルを早期発見し、健康で快適な生活を維持しましょう。

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